十二人目

今日のご飯はゴムだった。赤やら青やら黄色やらに着色された、卓球ボールより少し大きいゴム。僕はこのゴムというやつが大嫌いだ。いくら噛んでも終わりのない弾力、するのかしないのかよくわからない味、鼻をつく匂い・・・。目の前に並べられたゴムをじっと見ていたら、食欲はいつの間にやら失せ、代わりに吐き気を感じた。席を立つ。

僕はうがいをすることにした。洗面台へ行き、水を口に含む。すると、口の中の汚れやら何やらが固形化される。感触は泥のようで気持ち悪い。水と一緒に吐き出すと、口の中に残ったものを指でかき出す。口の中から出てきたそれは綺麗な水色をしていた。もう一度水を口に含みながら、海の色が青いのと関係があるのだろうか・・・と思った。